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気に食わぬ

連日瀉痢に襲われ切れ痔にならないのがよっぽど不可思議なのだが、ここ数日妹、母と続けて発症した胃腸風邪を賜り、お見事大腸はその本分を停止した。のどを通った食物を全くスルーして肛門までご案内なさるのでここはスイートコーンの一つや二つ遣ってやろうかと思ったが何も食欲が無い。昨日はホットレモンを飲んだのみで就寝、今日は学校を欠席し部屋で寝ていたがそれでも消化系は屍だった。今も粥しか食いとうない。思わず口調まで変わるほど食生活にヤングさが無い。これは高校入学後からずっとなのであるが。腹は痛み、深呼吸をすれば吐き気がする。これでは食事の意味が無い。


私は摂食障害を経験したことがある、といえば大袈裟だが幼稚園の頃の話である。ちょうど母が妊娠して妹がもうすぐ生まれると言うとき、私は幼稚園の給食を漏れなく嘔吐するようになっていた。私は長男であったから、妹に家族の愛情が向くのを恐れたのかも知れない。確かに私は両親の愛情を確かに受けていたとは思うが、妹の誕生についてそこまで深い考えがあった訳でもなく、彼らに溺愛していたということもない。ただ、無意識に感じていたのかも知れない。これまで生存できた環境、つまりは日常的にあった愛情が脅かされうると言うことを、だ。
私は給食を食べ、一定時間が経つと、例えお遊戯の真っ只中だろうが、紙芝居を見ていようが、滑り台で滑っていようが、吐いた。徐々に気分が悪くなってくることもなく、ダムの放水の時間が来ましたという感じで押し寄せ、なす術が無かった。すると決まって清水圭に似た(綺麗だったが)保育士が「 吐くなら食うな! 」と言う。彼女は私が保育所から帰る時間、母に「 無理して食べなくてもいいのよ、って言ってるんですが… 」といった。ウソ吐け、キツネみたいな顔しやがって、と思った。ただもっと酷い保育所なら吐瀉物を自分で拭けといわれたかも知れぬと思うと、先生にはその時期ひたすら迷惑を掛けたと思う。


ちなみにそのルーチンゲロは母親に手作りのお守りを貰うとピタリと止んだ。