ビンゴに絶望を

年末に忘年会の企画担当を任されたりしたのだが、その際にビンゴゲームはどうすれば面白くなるかについて考えたのでメモ程度に書き留めておく。

まずビンゴはビンゴの成立が偶然に起こるものであるから、ある種のギャンブルである。ビンゴのシートに一枚あたりいくら、という値段を設ければいよいよこれは博打であるが、商業ビンゴで無い限り、通常はシートを配られてあとはそのまま指でプツプツと穴を開けるだけのゲームである。これは面白くない。
まずスリルがない。参加費がほとんど無い時点で期待値が正になってしまっているのだが、通常ギャンブルは期待値が負であったほうがいい。足を踏み出すごとに傷を負い、這いつくばって進むごとに毒を啜ることが数学的には判然としているその中でこそ、僅かな光に身をささげるその愚かな選択が病的なまでの快楽を生むのだ。年寄りが携帯を打つような速度でぬるい光が降ってくるようなビンゴゲームは、日本から葬り去らねばならない。
そこで、シートに課金をする代わりに引いた番号を利用することにした。期待値は依然として正だが、番号によってペナルティーなどを設けることでビンゴに到達できる確率が途中で変動するようにする。まあ大雑把に言えば「どんでん返し」がありうるようなルールにすれば多少は面白くなるのではないかと思った。
そこで私は忘年会で、次のようなルールでビンゴを行った。

  • 引いた番号が7の倍数であった場合、シートが右の人に渡る。
  • 7の倍数でビンゴが成立した場合、ビンゴは右の人に発生したものとする。

これをやると、リーチになっても気が抜けないし、全く当たりが来ない人間も逆転のチャンスがある。漫然と勝ちを待つだけであったプレイヤーが、いつしか神に祈りながらガラポンのレバーを回すようになる。最初は「そのルールいらないんじゃ?」という声が飛んできた会場から、隣の人間のビンゴを横取りしようとする企みや、7の倍数を出さずに逃げ切ろうという思惑がポロポロと漏れ出していた。このビンゴはそれなりに楽しんでもらえたようだったので、少なくとも大学生以下のパーティーであれば成功する可能性がある。

そのほか、思いついたルールを挙げておく。(ちなみに番号の書かれた玉が入っているガラポンを参加者の間で回すことを想定している)

  • もしも
    • nの倍数を引いたら・・・
    • n以上の素数を引いたら・・・
    • nの付く数字を引いたら・・・
    • nを引いたら・・・
  • これを実行
    • 引いた人間が好きな番号を選び、その番号の箇所に穴を開ける。引いた玉はまたガラポンに戻す*1
    • 右or左の人へ
    • それでビンゴが成立した人間のシート没収、新品と交換
    • もう一度玉を引ける
    • 引いた人だけもう一箇所好きなところに穴を開けてもよい*2


*1:つまりnの倍数は意図的にコールされない限り永遠に出てこない。運がよければ近くの人間に対する妨害もできる。またゲームの後ほどnの倍数玉を引く確率が高くなる。

*2:ただ、ビンゴ成立時の照合が面倒くさくなる