最近のアヘ顔ダブルピースに対する苦言

アヘ顔ダブルピースの扱われ方が何かおかしくなってるなあと思う。
(「アヘ顔ダブルピース」や「ふたなり」等の単語が分からない方はお帰りください)


アヘ顔ダブルピースの初出はみさくらなんこつの、


「信じて送り出したフタナリ彼女が農家の叔父さんの変態調教にドハマリしてアヘ顔ピースビデオレターを送ってくるなんて…」


というアダルトゲーム。タイトルの時点でみさくらなんこつが天才だと分かるけど、まあアヘ顔自体はここが初出じゃなくて以前からあった。ただこの「ピース」ってのが、一つの大発明になったわけだ。




ある時期以降のみさくらなんこつの同人誌はよくネタにされていてご存知の方も多いと思う。基本的に「快感で理性が飛んだ末の異常行動や異常発言」を頻繁にお描きになる作家である。有名なものでは、ギルティギアのキャラクターであるブリジットが、きもちいすぎてばんじゃいした例がある。




「『快感で理性的な判断が出来なくなったこと』を見る側に提示するにはどうすればよいか」という問いに関しては、たぶんいくつか解が存在する。不倫や寝取られというジャンルは、そういう意味では一つの解だ。見る側の解釈は多様だけど、一応上の問いの解にはなっている。


その解の一つとしてみさくらなんこつの描き方が優れているのは、そこから一歩踏み込んでいる点だと思う。つまり「被写体や見られる主体としての自分を自覚した上で、気持ちよすぎて理性が飛んでいる故、さらに自尊心すらなくなった」ことを同時に満たす点で、「理性的な判断が出来ない」以上の意味がある。常軌を逸する内容ではあるものの、決して完全なネタではなく、一般的には想像もつかないような需給の渦の中ではみさくらなんこつの同人誌はちゃんと価値があって、なおかつ優れている。



そこで最初の話に戻るが、「アヘ顔ダブルピース」の扱われ方が「アングラポルノの様式美」みたいな扱いを受けているのが鼻持ちならない。そんなサブカル臭い感じで訳知り顔でやるもんじゃないの。アヘ顔ダブルピースで写った人の写真とかまるでアヘ顔ダブルピースに見える画像が増えたけど、それは決してアヘ顔ダブルピースじゃないよ。言っとくけど抜けなきゃアヘ顔ダブルピースじゃない。アヘ顔ダブルピースってのはいわば純化された抜き所なんだ。あまりの快楽に身をゆだねた結果、「じゃあカメラに向かって(みんなのほうを見て)ピースしてみようか」みたいな、シラフなら意味が分からないし到底恥ずかしくて出来ない要求に対して、何の疑いもなく応じる。そこに夢とロマンが詰まっているんだよ。ちょっと白目剥いて両手でピースしただけじゃそれ全っ然アヘ顔ダブルピースじゃないからね。「被写体や見られる主体としての自分を自覚」はしてても「自尊心すらなくなった」わけじゃないでしょ。むしろ卑劣な自尊心に塗れているね?「ああ、アヘ顔ダブルピース知ってますよ、あれ面白いですよね」みたいな空気を出すね?どうせその右手にはついさっきまでマカロンかエスプレッソが握られてて、左手にはXperiaでも握ってたんだろう。そんな奴のダブルピースなんぞ10万もらっても見たくないんだよ。



被写体に性器を入れる必要がなくて、しかも偶然に形成されにくく、茶化しやすさの点でアヘ顔ダブルピースは史上類を見ない異常性欲の記号になってしまったけど、もう一度言う。
抜けなきゃアヘ顔ダブルピースじゃないから。そこんとこよろしく。