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竦み合う権利者たち

BMSという、「ビートマニア」を模したいわゆるコピーゲームがある。BMSでは誰でも曲などのデータが作ることが出来て、現在でもたくさん新しい曲が発表されているのだが、法的には「グレー」なものということになっている。ビートマニアシリーズを製作しているコナミが司法を通じていちゃもんをつければ一発でアウト、ということだ。このBMSで有名な人にCrankyという人がいる。2000年初頭から活動している、レイヴやトランス系の音楽で人気の人で、現在も音楽の仕事をやっているらしい。
昔、具体的にはYoutubeが出てくる以前だろうか、そのころはまだネットの著作権侵害に関する自浄作用がけっこうあったため、FLASHでPV系のムービーを作る時も、版権曲ではなくBMSの曲が使われることが多かった。*1そういう経緯があってCranky氏の曲はBMSをやっていなかった私もいくつか聴いたことがあったのだ。


先日XVIDEOで人間の交尾動画を探していると、冒頭で半裸の女がよく分からない踊りをしているシーンがあったのだが、そこでBGMとして流れていたのがCranky氏の"J219"という曲だった。

私は男性器を充血させながら「あっ!Crankyやん!」と思い、同時に「アマチュアの作品だからってCrankyの曲をエロ動画に使うとはんんん〜、許せませんぞ〜」と憤りすっかりセクス(大江式ペニス表記法)は消沈してしまった。だが冷静になって(射精したからではない)考えてみると、俺が見ていたモノだって、海外のサーバーにこそあれど立派に商用撮影されたアダルトヴィデオのコピーだし、アダルトヴィデオが使っているものは実はアマチュアの立派な著作物だし、その曲だって元々はコナミが即殺可能な半アウトなゲームのための作品で、結局誰が憤ろうが闇から闇、綱から綱へ渡るだけの不毛な正義であることが妙に可笑しく、その日は自慰をせず寝るというライフハッカーみたいな夜を過ごしたのを覚えている。


という話を、これを読んで思い出したという話。

――うーむ…。今回のCDの収録曲を、久住さんやこの作品とは無関係な、自分の映像のBGMにしたりするのもいいんですか?


久住:もちろんですよ! ジャンジャンやってほしい。そして、それが条件じゃないけれど、見せてくれたら嬉しい。自分の食事風景に重ねるだけで、あなたも井之頭五郎ですよ。食事だけじゃなくて、まったく関係ないところで使ってもらって、「あっ、こんな手があったのか!」とびっくりさせてほしい。


――アダルト作品とかで悪用されたら?


久住:それはメンバー間でも話に出ました。でもまあ、やってみようと。この音楽を好きになってくれた人たちが、そういう行動はきっと嫌ってくれるだろうし、嫌われるモノを売ることは、商売が分かっている人ならやらないんじゃないか、と。

「『孤独のグルメ』の音楽はJASRACフリー、どうぞみんなで使ってください」:日経ビジネスオンライン



善意って、毟られるぜ。
そのうち女のケツをバックに孤独のグルメの音楽が流れて、「そういうのもあるのか」なんて言いながら射精するんだ。